アスノヨゾラ哨戒班

Orangestar(蜜柑星P)による14作目のVOCALOIDオリジナル作品。

(ピクシブ百科事典より引用)

2014年に公開されたこの楽曲だが、2022年現在TikTokなどでバズっている。

 

…あー書くの難しいわこれ。ここからはラフに行きます。というか説明にバズってるって書くの変だよね。

 

まあHiHi Jetsが「アスノヨゾラ哨戒班」を踊ったのでその話をさせてほしいだけです。

 

ことの発端は、裸の少年の即興ダンス対決。猪狩を中心に基本的におふざけに振るHiHi Jetsは、1作品目の暴れん坊将軍のテーマも、ダンスというより寸劇という形で表現しました。それはそれで普通によかったのですが、もちろん王道を行く美少年に3-0で敗れるHiHi Jets。その後、美少年のダンス担当(でいいよね)の藤井直樹くんより、「勝ったんですけど嬉しくない気もするんですよね」、と煽られた猪狩蒼弥。「次で黙らせたるわ」と言い切った猪狩蒼弥が「今回はアレを使いたい」と言った”アレ”とは、ローラースケート。延べ4作品目にしてついに、”おふざけ一切なし”で、彼らのアイデンティティとも言えるローラースケートを纏ったのです。

「ローラー使ったらもう負けられない」「一気にガチ度変わるんだけど」とメンバーも口を揃え、審査員の方も「顔色変わった感じがします」と言うほどに目の色が変わるHiHi Jets。これがHiHi Jetsだ、と言わんばかりの圧倒的表現。泣ける。

 

話が少しそれますが、「アスノヨゾラ哨戒班」ってかなりHiHiに合う曲ですよね。その話がメインなんですけど。

空へ舞う 世界の彼方 闇を照らす魁星
『君と僕もさ、また明日へ向かっていこう』
夢で終わってしまうのならば 昨日を変えさせて
なんて言わないから また明日も君とこうやって笑わせて

「魁星」というのは北斗七星の一番星のこと。まさに彼らそのもののようではないですか。今抜粋したのは1番のサビなのですが、やはり最後のワンフレーズが良い。

「夢で終わってしまうのならば 昨日を変えさせて
なんて言わないから また明日も君とこうやって笑わせて」

一番初めに引用した文の続きには、こんな一文があります。

PはTwitterで作品のことを「僕なりの別れの挨拶」と称している。

これを見た上で最後のワンフレーズを見ると、なんとも言えない感情が押し寄せて来ます。別れの挨拶と作者が語っている世界のはずなのに、HiHi Jetsが踊ると、「また明日も君とこうやって笑わせて」くれるような感覚が強くあります。

 

そして、実際の演技。

言葉が出ない。

青春、若さという言葉が似合うHiHi Jetsが、どこか寂しさのある「アスノヨゾラ哨戒班」を踊ると、その寂しさもひっくるめて自分たちの世界に引きずり込んでくるのだなあ、と思いました。野上アナウンサーが「これは持っていかれました」とおっしゃっていましたが、まさにこの表現が的確なのだと思います。

 

いやあ、HiHi Jetsがボカロを踊ってくれるならどんな曲なんだろう、と考えたことはかなりあったんですけど、まさか「アスノヨゾラ哨戒班」とは。そしてローラースケートで踊るとは。

また踊ってほしいな。